2015年12月11日金曜日

ほほほの北海道 室蘭焼鳥 いっぺえやっぺえ。(立川市)

立川はかつて米軍基地の兵隊たちの慰安施設を兼ねた赤線地帯があった街でした。街の変貌とともに赤線跡を思わせる店舗は消えていき、北口の路地を意識して歩かないと残像に気づくことはないでしょう。

駅の改札を出れば、そんな戦後の風景を知るはずもない若者で溢れ、チェーン系居酒屋の巨大な看板が目につきます。駅ビルの階段を降りて街をうろつくと、個性的で良さそうな酒場の灯りがチラホラと見えてきて、オッサンはホッとひと安心。ぐるりと覗き歩いて気付いたのは、安酒場の客入りの差が激しいこと。地元の飲兵衛たちはコストパフォーマンスに敏感で、安いだけでなく、美味しく酒を愉しめる店を嗅ぎ分ける鼻を持っているのかもしれませんね。


今回、入ったのはそんな地元の飲兵衛たちで溢れている明るい雰囲気の酒場。看板からも分かるとおり北海道系なんです。北海道の海鮮をウリにした立ち飲み屋はいろんな街にありますが、肉は珍しいかも。



南口から出て左に歩くと最初の角にあって、ガラス張りの中が丸見えな店内は立ち呑み用の丸テーブル7卓、厨房側に15人くらい並べそうなL字型のカウンターです。

  


まずは迷わずサッポロビール。赤星(サッポロのラガー)があるのが嬉しいですね。クイッとやると、最近のビールでは味わうことができなくなった、苦味をしっかり感じられます。

砂肝 119円、室蘭焼鳥 139円
アスパラ 188円
つまみは看板メニューの室蘭焼鳥を注文(取材日は北海道名物のラム肉の仕入れがなかったのが残念)。焼鳥といっても、使っているのは豚肩ロースで、甘さ控えめの醤油味。薬味に辛子が付いてます。噛むとジュワッと肉汁が口中にひろがり、肉の間に挟まれた玉ねぎが絶妙なアクセントになってます。塩焼きの砂肝も食感が良くてビールに合いますね。

ざんぎ4コ  333円
室蘭焼鳥、ラム串焼きに並ぶ北海道ならではのメニュー、ざんぎは鶏肉に下味を付けて揚げた(地域によっては下味の付いたものではなく専用のタレを付けて食べます)、鶏の唐揚げのことです。揚げたての熱々を食べると、ジューシーでニンニクがほんのり香り、ビールが止まらなくなりますよ。

ホッピー(セット399円、外250円、中150円、中お徳セット750円)
お次はホッピーの黒のセットにしましょう。中の焼酎は外1中3でいける量かな。メニューの「中お徳セット」というのは、5杯取れる量の焼酎なんだそうで、ホッピー好きの同行者がいたらオススメ。

ポテトサラダ 238円
レンコン挟み揚げ2コ 240円
ポテサラは塩分控えめで黒胡椒が効いてます。レンコン挟み揚げは餃子の餡みたいな挽き肉が挟んであって、醤油をかけなくても、そのままでグー。料理の付け合せの生野菜は水菜に玉ねぎのスライスが混ぜてあって、いい口直しになります。

北の誉 399円、イカ刺し 399円
マグロ山かけ 399円
仕上げは「函館で食べたイカが旨かったな」なんて、ふと思い出したので、小樽のお酒、北の誉とイカ刺しを合わせました。冷蔵庫から出してきた一升瓶の北の誉は、コップから溢れ出て受けの枡にギリギリまで注がれます。もちろん、甘みのあるイカとの相性はバッチリ。営業時間は向かいにある格安チェーン系立ち飲み屋を意識されたのか、以前より1時間早くなったそうです。酒場激戦区ならではの営業努力ですね。


●ほほほの北海道 室蘭焼鳥 いっぺえやっぺえ。
営業時間 16:00〜24:00
定休日 無休
住所 東京都立川市柴崎町3-4-18 ROCOビル1F(立川駅南口から徒歩約2分)
連絡先 042-527-1398

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