2015年12月15日火曜日

鳥もと 本店(杉並区荻窪)

荻窪駅の北口に出ると、焼き台から立ち上る串焼きの煙。その向こうに昼間から立ち飲みしている地元の飲兵衛たち。そんな風景も今は昔。昭和27年創業の老舗酒場は駅前再開発により平成21年8月末に閉店。同年9月に現在の移転先で営業再開しました。




北口から右へ新宿方面に進むと見えてくるのが、ビニールシート張りで開放的な酒場。こちらが2号店なんです。さらに線路を右に見ながら進み、チェーン系串かつ酒場の手前を左に曲がると、そこは昭和香る荻窪東銀座の路地。最初の角を右に曲がって2軒目が、これまた荻窪の老舗酒場「もつ焼きカッパ」で、その隣が目指す本店です。

 

店内は手前にビールケースで作られたテーブル席、中央の厨房側にカウンター席、さらに奥にテーブル席があって、裏の路地側にも入り口があります。威勢のいいダミ声の店員に迎えられカウンター席へ。



『北海道直送の食材が自慢』だと、壁に貼ってある品書きの説明を聞きながら、まずは瓶ビール。まだ明るい時間でしたが、地元の老婦人たち、草野球の帰りらしき元気な男性グループで既に賑わっています。3人の男性店員は厨房、注文取り、そして猥雑さギリギリの会話で客と盛り上がる「賑やかし」と担当が分かれているみたい。

アスパラ刺し 500円

つまみは厚沢部町(あっさぶちょう)産のアスパラ刺し(500円)。塩で食べると爽やかな香りと甘み、そして心地よい食感が愉しめます。

やきとり(うずら姿焼き400円。塩=手羽先180円、めぎま/とりま 各180円、塩・タレ=砂肝150円。タレ=レバー150円。皮とピーマン/ハツ/ヒナ 各120円、つくね200円))、やきとん(塩=タン/カシラ 各150円、バラ180円、タレ=シロ150円。ナンコツ180円)

『無農薬だから、刺し身でもイケるんだよ』なんて、ダミ声の自慢話にうなづきつつ、お次は串焼き。レバーは店名の通り鳥の肝。甘さ控えめのタレに合いますね。ヒナは柔らかく、噛むごとに移転前の風景が思い浮びます。

行者ニンニクの酢味噌和え 400円

これまた北海道ならでは山菜、行者ニンニクの酢味噌和えは、精力がつきそうな強い香りが酒を誘いますね。


こまい一夜干し 350円

カウンターに中野近辺だけに流通している日本酒、モヒカン娘の一升瓶が並んでいたのですが、入荷がないということで会津の酒を注文。熱燗、冷や、冷酒で飲めますが、そのまま冷やでいただきます。こまいは身がふっくらしていて、ほどよい塩具合ですが、マヨネーズをつけると、さらに心強いつまみに!

常温(冷や)=奥の松 小400円・大700円、妙高山大寿翔 小400円・大700円
ハタハタの飯寿司 350円

続いて「奥の松」の常温(冷や)に合わせるのは、ハタハタの飯寿司です。麹で乳酸発酵させた身は、ほどよい酸味でまろやかは味わい。卵はプッチプチで歯ごたえ満点です。小ぶりな皿に盛られているので、量の価格も一人で飲む客にはお手頃なのがありがたいですね。

移転前のように焼きものを愉しむというより、北海道を中心とした海鮮系のつまみに期待したくなる店です。地元密着の濃い雰囲気が苦手だったり、以前の開放的な空間が好きな方であれば、2号店をオススメしますよ。



●鳥もと 本店
営業時間 月〜土13:00〜24:00 日・祝12:00〜23:00
定休日 無休
住所 東京都杉並区上荻1-4-3(荻窪駅北口から徒歩約3分)
連絡先 03-3392-0865


(GOT『ズバ! 風俗情報』居酒屋特集/2014年4月16日取材、2014年4月25日更新分を再編集)

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