2015年2月10日火曜日

喰しん坊 つちや(渋谷区代々木)


駅から歩いて30秒で夕方4時から朝5時まで営業している、使い勝手のいい店がコチラ。
代々木駅の西口に出て右に歩いたら、すぐに黄色い看板が見つかるので(看板に「営業時間PM16:00〜AM5:00」となっているのはご愛嬌です)、ビルの階段を2階にトントンと上りましょう。




店内は手前に4人掛けテーブル3卓、2人掛けテーブル1卓、カウンター4席。厨房前の通路沿いに4人掛けテーブル5卓、奥には座敷があって4人掛けテーブル5卓。手前のスペースはまだ明るい時間でしたが宴会状態だったので、通路沿いのテーブルへ。客層は老紳士、地元で働く会社員やパートさん。そして、意外に多いのが楽器をかかえたバンドマン。これは近くに貸しスタジオがあるせいでしょう。若者だけでなくオヤジバンド風がいるのが今っぽいかな。代々木といえば予備校ですが、さすがに受験生風はいません。あたりまえですね。

瓶ビール(大)500円
揚げシュウマイ380円
とりあえず瓶ビールを注文するとキリンとアサヒがあるというのでキリンを選び、つまみはビールに合いそうな揚げシュウマイをお願いしました。ビールと一緒に運ばれてきたお通しはゴボウ、ニンジン、揚げの煮物で、こういうのが仕事帰りに出てくるとホッとするんでしょうね。


テーブルの本日のオススメメニューを眺めていると、なかなか魅力的なラインナップ。名古屋生まれの鉄板焼きスパゲティ(1日3食限定、650円)なんてのもあります。

酎ハイ350円、野菜たっぷりポテトサラダ320円
しかし、ここは居酒屋の定番でもある、野菜たっぷりポテトサラダ(320円)をセレクト。酎ハイと一緒に運ばれてくると、ウスターソースが添えられています。テーブルには醤油もあるし、酒のつまみ用に味変するには有り難い。野菜の量は普通ですが、なめらかなジャガイモに混じって入っている魚肉ソーセージが郷愁を誘います。

酒(大徳利)580円、まぐろ中落ち550円
あちこちのテーブルで注文されていたので気になったのが、まぐろの中落ち。醤油につけるとジワッと脂が浮き出てきて中トロみたい。口いっぱいにまぐろ特有の甘さが広がり、香りが鼻腔を抜けます。大徳利のお酒は熱燗の手前の上燗といったところで、まぐろの後味といい具合に組み合いってくれます。

牛すじ卵とじ480円
お品書きの“おすすめ”枠に入っていた、牛すじ卵とじは熱々の鉄板にのっていまして、具は他にシラタキ、豆腐、ネギで見た目はすき焼き風。牛すじはコッテリした味付けを想像していたら、真逆のあっさり味。柔らかくて優しい味わいに癒やされます。他のテーブルに運ばれていた新メニューの下町のオムライス(1日3食限定、680円)が凄く美味しそうだったので、今度来るときはグループで分けあって食べてみたいですね。


●喰しん坊 つちや
営業時間 (平日)16:00〜翌5:00(土・日・祝)16:00〜25:00
定休日 無休
住所 東京都渋谷区代々木1-34-4 小島屋ビル2F(JR代々木駅西口より徒歩約30秒)
連絡先 03-3299-7878

(GOT『ズバ! 風俗情報』居酒屋特集/2013年11月9日取材、11月15日更新分を再編集)

鶴亀(千代田区内神田)


季節を問わず焼き餃子にビールっていいですよね。今回はそんな中華屋っぽい飲み方が愉しめる酒場です。神田駅の北口を出たら目の前の立ち食い蕎麦屋を右手にした道をまっすぐ行き、1つ目の路地を左折すると赤提灯とテント看板が見えてきます。



店内は右手にカウンター、左と奥にテーブル席。かなり奥行きがあって、2階もあるのでけっこうな人数が入れそう。カウンター席に陣取ったら、まずは瓶ビール(サッポロ大瓶)と焼き餃子を注文。

サッポロ大瓶580円、自家製焼き餃子600円

ビールで喉を潤し、焼き上がってくるのを待ちながらメニューをチェックすると、中華系のつまみだけでなく、串焼き、刺身、揚げ物など居酒屋の定番がズラリ。なかなか懐の深いつまみのラインナップです。餃子は他のつまみに比べると600円と高めですが、大ぶりなのが6個でボリュームあります。熱々のをガブリとやると口の中に野菜と肉の旨味が広がって、その余韻を流しこむようにビールを飲むと、また餃子が欲しくなる。ハフハフとグビリのスパイラルが止まらなくなって、アッという間に1本と1皿を平らげてしまいました。

ニラとモヤシ炒め300円
お次は酎ハイとニラとモヤシ炒めでいきましょうか。中華鍋で一気に強火で炒められた野菜はシャキッとした食感。味付けはあっさりしていて、ご飯のおかずではなく酒のつまみなので飲兵衛にはありがたい。

チューハイ270円
驚いたのが酎ハイです。なんとメロンがトッピングされてますよ。見慣れたジョッキに刺さっていると存在感ありますね。驚いていると、女性アルバイトが「イッパイメダケネ」と笑顔で教えてくれました。

ピータン320円
ビールに焼き餃子なら、酎ハイにはピータンがおすすめ。酢醤油の上に薄切りのキュウリを敷いて並べられ、薬味は刻みネギと紅ショウガ。スッキリした酎ハイのノド越しとの相性抜群です。独特の香りと味は好き嫌いあるかもしれませんが、中華系つまみが充実している居酒屋ならではのお愉しみです。

鶴亀360円、タコワサ300円
仕上げは思いっきり和風に店名と同じ新潟の酒「鶴亀」とタコワサ。酒の飲み方の振り幅が大きいですねえ。ツンと辛くてクニッとした食感をつまみつつ、お猪口でクイクイ飲んでいると、いつまでも飲んでいられそうでしたが、ちゃんぽん酒したせいでしょうか、お銚子1本ですっかり酔っぱらってしまいました。

●鶴亀
営業時間 (平日)16:00〜23:00 (土・祝日)16:00〜23:00
定休日 日曜日
住所 東京都千代田区内神田3-21-2(JR神田駅北口より徒歩約1分)
連絡先 03-3251-0552

(GOT『ズバ! 風俗情報』居酒屋特集/2013年11月2日取材、11月8日更新分を再編集)

西口やきとん(台東区浅草橋)

焼きとん屋激戦区、浅草橋駅近辺でも一番の人気店なのがこの店。店名の通り駅の西口に出たらガード沿いの北側の道を秋葉原方向へ。



コンビニから右折して左側の歩道をちょいと歩くと、やきとんのイラストが書かれた看板が出ていて、そこから左折すると赤ちょうちんと串焼きの煙が見えてきます。


店内は手前が立ち飲み用のカウンターと小さなテーブル、奥には座って飲めるテーブル。立ち飲み15人、テーブル20席といったところでしょうか。手前の焼き場を囲んだカウンターで飲兵衛たちが楽しそうに飲んでいたのですが、外に溢れそうなくらい混んでいて、お仲間に入るのはあきらめて奥のテーブルへ。


まずは名物のボールを注文。下町の酒場ではボールといえば琥珀色の酎ハイボールが基本ですが、こちらではレモンハイボールがボールと呼ばれています。氷が入っていなくて、酸味があってさわやかな飲み口だけど、焼酎が濃い目っぽいので油断して飲み過ぎ注意かな。

皿ナンコツ200円
マカロニサラダ200円
つまみはサクッと出てくる小皿料理から皿ナンコツを選びました。圧力鍋でじっくり煮込まれていて、軟骨ごと食べられる驚きの柔らかさ。コリコリした食感の串焼きからは想像できません。串に刺して焼かれたフランスパンにのせて食べると、庶民的な味わいとフランスのオシャレ感覚が合体して格別です。

白獅子、赤獅子各1串100円
レバ、ナンコツ各1串100円
串焼きはカシラにシシトウをはさんだ白獅子、ハツにシシトウをはさんだ赤獅子を1本ずつ塩焼きで。カシラは脂のかたまりっぽいですが、酢をかけると甘みが引き立って旨い。ハツはグニッとした食感がいいですね。


レバーペーストonクラッカー200円
ボールをお代わりするついでに壁のホワイトボードを見ると、日替わりおすすめメニューにレバーペーストonクラッカー(200円)を発見。モツが美味しいんだからペーストだってイケるんじゃないかという期待通り、奥深い味わいでボールがグイグイ進みます。

日本酒(燗)250円、塩煮込み200円
煮込みというと醤油や味噌が多いですが、この店は塩味なんです。たっぷりの野菜とモツの優しい味わいに身も心もほぐされますね。やきとんの味に負けない酒として店主が選んだという、水戸の酒「ときわさかり」はヤカンで温めてからコップに注いでくれます(グループなら保温ポット入りがオススメ)。

玉ねぎ、うずら各1串100円
お口直しにうずらの卵と玉ねぎをタレ焼きで注文したら、あっさりした甘辛いタレが素材との相性バッチリ。とうぜん、お酒をもう1杯お代わりしてしまいました。ちなみに本店は日曜日がお休みですが、向かいの支店「西口やきとん広場」が15時から営業しているので、祝日以外は毎日飲めます。


●西口やきとん
営業時間 (月〜金)16:30〜23:00 (土)16:30〜21:00
定休日 日・祝日
住所 東京都台東区浅草橋4-10-2(JR浅草橋西口から徒歩約3分)
連絡先 03-3864-4869

(GOT『ズバ! 風俗情報』居酒屋特集/2013年7月19日取材、11月1日更新分を再編集)

なごみ(さいたま市大宮区)

埼玉県随一の繁華街といえば大宮駅東口一帯で、その中でも、歓楽街として知られているのが、大宮駅東口の南口(分かりづらいですが東口には北と南に出口があって、それぞれを東口(北)、東口(南)と駅に表記されています)から出て右側へ向かうと入り口が見えてくる大宮南銀座、通称、南銀(ナンギン)です。

チェーン店の飲食店やカラオケ店の大きな看板が並んでいて、どこにでもありそうな街だな、なんて思いながら歩いていたのですが、左側の路地に覗いてみると、ちょいとあやしい雰囲気が漂っていて、ふらふらと誘い込まれてしまいました。


そこに発見したのが、まだ明るい時間なのに営業している酒場の暖簾。店頭の看板の「おつまみ全品150円、250円均一」という財布に優しそうな文字が嬉しいですね。


店内は手前に立ち飲み用のテーブル、奥には座って飲めるカウンター。そしてなによりも目を引くのが左奥の厨房前にズラリとつまみが30種以上並べられた大きなカウンター。まるで酒のつまみ専門のバイキングみたいですね。入口側には冷蔵ケースがあって、刺身やサラダ類が15種くらい並んでいます。



とりあえず立ち飲み用のスペースを一人分陣取ると(数脚ほど椅子があり、早い者勝ちで座って飲めるようで、運良く確保)、お愉しみのつまみ選びです。小鉢や小皿に盛られた料理は看板のうたい文句通り250円と150円均一で、バラエティ豊富な品数だけでなく価格でもスーパーの惣菜コーナー顔負け。



まずは厚揚げとがんもどきを煮たの(150円)を選び、お酒用のカウンターで酎ハイを注文。「温めますか?」と聞かれたので、お願いするとつまみをレンジでチンしてくれます。お会計は注文するごとに支払うシステムですね。


酒とつまみをテーブルに運び、グビリとやりながら改めて店内を見回すと、手書きの張り紙が目につきます。「泥酔する人、喧嘩する人、迷惑をかける人は即入店お断り」「より多くの方に楽しんで頂くため、お1人様のご利用時間は3時間以内」「飲んで来られる方(2軒目以降)はお断り」と、それぞれがルールを守って適度に飲むように飲兵衛を律していているようでいいですね。あと、テレビの横には「テレビは4チャンネルに固定」とあるんですが、日本テレビ限定なのは店主が読売ファンなのでしょうか。


お酒は受け皿にのったコップにヤカンから注いでもらいます。コップから溢れるのを期待したのですが、ピッタリの量でした。この値段なんですから贅沢は言えませんね。肉類や揚げ物などもあったのにヘルシーなつまみを選んでしまったのは、おだやかな雰囲気の店主に影響されたのかもしれません。



仕上げは焼酎のお湯割り。つまみは鮭の白子煮とブロッコリー(各150円)。酎ハイと同じ甲類焼酎を使ったお湯割りは、焼酎の割合が多くて一番安く酔えるかも。白子煮はこの価格では申し訳なってしまうくらい、ふっくらした食感で優しい味付けですね。安くて美味しいつまみと酒にすっかり酔ってしまい、グラスと皿をセルフでカウンターに戻すと、今度は厚焼き玉子か大阪焼きを食べたいなあ、なんて思いながら帰路につきました。


●なごみ
営業時間 (月〜土)9:00〜23:00 (日・祝)9:00〜21:00
定休日 第3日曜日
住所 埼玉県さいたま市大宮区大門町1-72(JR大宮駅東口(南口)から徒歩約3分)
連絡先 非公開

(GOT『ズバ! 風俗情報』居酒屋特集/2013年10月17日取材、10月25日更新分を再編集)

いせや総本店 公園店(武蔵野市吉祥寺南)

吉祥寺で昼酒できる店といえば、町のランドマーク的な存在でもある「いせや」です。本店に続き、支店の公園店も店舗の老朽化や耐震などの関係から建てなおされたのですが、先日(2013年9月11日)、リニューアルオープンしたそうなので、見物がてら行ってきました。吉祥寺駅の公園口に出て井の頭通りの横断歩道を渡り、右手に進んだら丸井の脇を左に曲がり、井の頭公園へ向かう道を進むと、飲兵衛たちの喧騒と串焼きの煙が染み込んだ店舗があった場所へ。


2012年の7月頃、旧店舗が取り壊される直前は、昭和の風情が香る建物との別れを惜しむ客が多く、入店待ちの長い行列ができるほどでした。しかし、そこにある建物はノスタルジックな思い出を一切取りはらった高級感のあるたたずまい。正面の焼き場がなかったら割烹に見間違えるかも。本店はかろうじて1階に旧店舗の雰囲気を残していましたが、公園店はガラリと変えてしまったようですね。



その変貌っぷりにたじろぎつつ中に入ると、内装はさらにオシャレ。大きな窓の向こうには井の頭公園の緑が広がり、窓辺の席はカウンター。テーブル席がズラリと奥まで並び、道路沿いの席は小上がりの座敷になっています。地下と2階にも席があるそうなので、かなりの人数の客を迎え入れることができそうですね。

ビール(大ビン)500円 
手作りシューマイ330円
昼酒をたしなみ中の老紳士が座っているテーブルに相席させてもらい、まずは赤星(サッポロラガービール)と定番メニューのシューマイを注文。日替わりの「お愉しみ品」メニューは残念ながらまだないそうです。ビールをグラス1杯も飲まないうちに運ばれてきたシューマイは改装前と変わらず、お肉たっぷりでジューシー。お酢とカラシが合いますね。

レバー、シロ各80円
ポテトサラダ300円
続いて、これまた定番の焼き物からレバーとシロをタレ焼きで。ふっくら柔らかい焼き上がりで、これはレベルアップしているかも。ポテトサラダはまわりが赤いタイプのハムが入っていて、コクのある味わいで酒が進みます。

焼酎220円、タンサン(レモン付き)120円
自家製中華ガツ330円
酎ハイは単品で酎ハイもあるのですが、目の前でコップに注がれた焼酎と炭酸を氷入りのジョッキに注いで作った方がお得です。ジョッキにたっぷりとはいきませんが、だいたい2杯分は愉しめます。ガツはミノのカラシ和えで、下処理されて柔らかいガツが甘酸っぱくて、ちょっとピリッとします。

建物の風情はなくなってしまいましたが、馴染みの味はしっかりと残されているし、接客が丁寧になっています。これからも昼間からのんびりした時間と空間を愉しみながら酔わせてもらうことになりそうですね。


●いせや総本店 公園店
営業時間 12:00〜22:00
定休日 月曜日
住所 東京都武蔵野市吉祥寺南町1-15-8(吉祥寺駅公園口から徒歩約5分)
連絡先 0422-43-2806

(GOT『ズバ! 風俗情報』居酒屋特集/2013年10月11日取材、10月18日更新分を再編集)